これまで当社団法人において、家族(個人)信託を利用された委託者・受託者・受益者のそれぞれのお気持ちをインタビューさせていただきました。他の事例における関係者の考え方と共に、掲載させていただきますので参考にしていただければと思います。
注)プライバシーに配慮し、関係者がご覧になっても、個人が特定できないような内容とさせていただいておりますので、あらかじめご了承のうえご覧ください。
1.委託者
- 自身の相続の先行きを考えたら、夜眠れなくなる時があったが、先祖からの資産が先まで継続できることが法的に確定したことで、安心して眠ることができるようになった。
- 自分が死んだら、子供たちがもめるのではないかと思い、残された妻が巻き込まれることに強い不安を感じていたが、妻の先行きまで信託で指定する事が出来たことで、不安が払しょくされ、一緒に何年生きられるかわからないが、思いで作りに妻と旅行の計画を立てている。
- (委託者の妻)夫亡き後の自分の生活不安が消えたことで、体調までよくなってきた。
- 子供の配偶者の言動に不安があった。再婚で我が家の資産を狙っているかのような言動だったからで、本人に知られずに資産承継が実現できることとなり安心した。
- 自分が認知症を発症でもしたら、妻や子が困ることになると思っていたが、その時点で妻が受託者として自分と、この家を守ることを約束し、妻を専門家守ってくれることがわかり、こんな安心があるのかと感激した。
2.受託者
- ・夫が認知症を発症した場合に、どうしたらよいのか、考える時期にあるのに考えたくなかったのだが、きちんと法的な処理をすることができた上に、いざとなったら専門家の方に手伝ってもらえることになり、非常に心強く思っています。
- 父が自分を受託者に選んだことは、自分に対する信頼の表れであり、改めて家を守るという強い気持ちになった。
- 信託契約が終わり、全ての手続きが終了した今、夫の体調がみるみる回復しているのがわかる。もっと早く民事信託と出会えれば、もっと旅行にも行けたのにと思いますが今からでも遅くないので、無理をしない程度に二人で出かけるようにします。
3.受益者
基本的に委託者=受益者なので特に掲載する内容はありません。
1件受益者連続型信託で、内容を御存じの受益者がおられますが、他の方に特定されてしまいますので、今回ご意見は割愛させていただきます。
以上のように、全般的に見て、安心感が強く見受けられます。上記の皆様は資産家で賃貸事業などを営んでおられる方がほとんどですが、相続税対策はできていても、遺産分割対策は全く手つかずでした。今回家族(個人)信託を活用されたことで、全員が安心感を口にされ、私たちも苦労をしたかいがありました。