相談者の財産
不動産:マンション1室(団信付き住宅ローンあり)
死亡保険:5,000万円
預金:2,000万円
相談者の現状
30代で夫との離婚後、子育てと仕事を両立させ、最近マンションを購入しました。
仕事が順調であったことから、預金も約2,000万円あります。
自身の死亡後を考え、5,000万円の死亡保険に加入しました。
母(父は他界)が近くに住んでいることから、子育ての協力をしてもらった。
相談者の相談内容
長男が未成年の間に自分が亡くなった場合、離婚した夫が親権者として、保険金や預金・マンションの管理をすることになると聞きました。元夫とは様々な事があったため、私が長男のために残す財産を管理してほしくありません。
私には妹がいますが、ほとんど付き合いはありません。
私の死亡後に母と長男が残った場合、どのように考えればよいのでしょうか。
ふくし信託塾での意見
1)遺書(遺言書ではない)を作成し、「夫が未成年後見人となるのは絶対にイヤ」と、明確な意思を書いて
おく。
→家裁が夫を未成年後見人に選任する可能性は低くなる
2)死亡保険金の受取人を母に変更する。
→生命保険の受取人を子供にしておくより、受取人は母にして、「この保険金は子供のために使ってほしい」という遺書を残しておく。
母に死亡時の残金は、遺言書で基本的に子供にわたるように依頼をする。
3)死亡保険金を生命保険信託する。
→プルデンシャル生命で取り扱っている生命保険信託を使って、毎月必要資金を長男に給付する。ただし、元夫が未成年後見人となったら使ってしまう可能性があるので、遺書と併用する
妹尾の考え方
1)相談者を委託者、母を受託者、長男を受益者として家族信託契約を締結
死亡保険についてはふくし信託塾での意見2)を採用する
2)信託期間は相談者の死亡で開始し、長男が成人(または大学卒業のいずれか遅いほう)したら終了
3)母の判断能力低下後の第二受託者は妹または親しい友人、第二受託者には専門家を信託監督人として指名しておく
4)信託財産元本帰属権利者は、信託契約終了時点での受益者
5)信託の目的は「愛しい長男が成人するまで、相談者が残す財産を活用して、十分な教育を受け安心して生活できるようにすること」